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ユカヌバタイムス

19

Apr

EUKANUBA LOVER

「横浜安達ドッグスクール」訓練士・安達健さんインタビュー 犬の訓練士への道と必要な心得とは?

日本に数多あるドッグスクールの中でも、半世紀にわたる歴史と華々しい実績で知る人ぞ知る「横浜安達ドッグスクール」。今回は、2000坪を超える広大な敷地で犬の訓練士として活躍している安達健さんへ、ドッグスクールやそこで犬を教育する訓練士についてお話を伺います。 そもそもドッグスクールの訓練士になるにはどうするのか、またどんな資質が必要とされるのか。インタビュー第一弾では、安達さんが訓練士になった経緯や犬の訓練士になる方法、そのとき必要な心得などについてこれまでの経験を元に語ってもらいました!

今年、50周年を迎える「横浜安達ドッグスクール」

昨年の12月某日、私たちは今回お話を伺う安達さんに会うべく、横浜安達ドッグスクールを訪ねました。東名高速を降り住宅街を進んで行くと徐々に犬の鳴き声が聞こえはじめ、間も無く山の斜面を切り崩して造られた民家と犬舎、そしてその周辺にいくつものフィールドを構える横浜安達ドッグスクールが現れました。

敷地内には第一グランド、アジリティーグランド、第二グランドに加えて初級グランドを完備。そこでは日々、家庭犬のしつけや高等訓練、ドッグスポーツのトレーニングが行われています。

横浜安達ドッグスクール代表取締役・訓練士
安達 健さん

―横浜安達ドッグスクールの代表取締役であり、訓練士として活躍している安達さんはそもそもどのような経緯で訓練士になったのでしょうか。

「このドッグスクールはもともと父が立ち上げたものでして、僕自身も物心ついた時から犬がいるのは当たり前な生活を送っていました。でもそんな環境だからって、犬と常に触れ合ってきたというわけではありません。実は社会人になって5年くらいはドッグトレーナーとは関係のない仕事に就き、会社勤めをしていた時期もあるんです。でも最終的にはここを継ぐ形で覚悟を決めて訓練士になりました」。

オフィスの壁には2018年に出場した競技会での活躍や授賞の履歴、その他の活動の様子を切り取った写真が所狭しと貼られています。右下の写真は、2枚目の写真は、日本シェパード協会が主催する「2018 日本訓練ジーガー競技会」にて、追求・服従・防衛の総合得点で見事、メスの部門で優勝を果たしたときのもの。

訓練士になるには環境選びが大事!
下積みを経て独立するのが正攻法

聞く限り、紆余曲折を経て訓練士への道を歩み始めたように感じますがご本人曰く、安達さんのようなパターンで犬の訓練士になるのは稀だそうです。

「本来なら高校を卒業した後に、ドッグトレーナーの専門学校へ入り犬や生き物にまつわる知識を勉強します。でもそれだけでしつけや高等訓練ができるわけではないので、そこを卒業すると同時にうちのようなドッグスクールや警察犬の訓練所などに入って数年間、人によっては10年近く修行したり、弟子入りして経験値を積みます。そして、独立できる技術を身に付け、環境を整えてから自分のドッグスクールをする開校するのが一般的な流れです」。

犬の訓練士への道

「うちには現在、約70〜80頭の犬がいるんですが、スタッフも住み込みで働く若い人たちが6名います。生き物を相手にする仕事はとにかく現場経験が大事なので、僕もそうでしたが働きながら勉強しています」。

―専門学校で学び、さらに現場経験を積むために訓練所へ入るということですが、それらを選ぶポイントはどこなのでしょうか。

「専門学校もドッグスクールも長くいる場所なので、環境がとても重要になってきます。まずは行こうと思っている場所が、どのくらい高いレベルで教育や仕事をしているかを見極めることが重要です。どの職業でも一緒ですが、どんな場所で働くか、どんな師匠に弟子入りするかを見極めるにはとにかく、いろんな訓練所やドッグスクールを見ること。やはり犬への訓練や人に対する指導が上手な人たちに囲まれていることで、自分自身がその先に目指すものや目標とするもののレベルも高くなってくると思います。先々を考えどんなことを勉強するため、どの専門学校へ進むか。また行きたいと思った訓練所やドッグスクールがどんな場所か、どんな経験が積めるかはきちんと足を運んで目で見て、きちんと見極めて選びましょう」。

―では訓練所の一例として、安達さんのドッグスクールでは、どのように1日が流れているのでしょうか。

「例えば秋から春先にかけて、競技会が立て込んでいたりする時期は流動的なスケジュールになることもありますが、基本的には朝の6時半から私たちの仕事は始まります。
まず起きたら犬たちに運動をさせます。本来、家庭でもお散歩をさせると思うんですけど、うちは頭数も多いのでオスとメスに分け、さらに大型犬と小型犬で幾つかのグループに分けて敷地内にあるグランドに開放します。そこでしばらく走らせたり、トイレをさせたり、他の犬と一緒に遊ぶことも覚えさせます。そのときは訓練士が一緒にグランドに入って犬の様子を見守りながら、1組につき20分ほど運動させたら次の組に入れ替えて。全ての犬が運動し終わったら食事の時間です。食事については1頭ずつ、どのドッグフードをどれだけの量食べているか、ケージの入り口に書かれているので、それに準じて食事させます。
その後、スタッフが朝食を摂り、午前中からひたすら訓練が始まります。うちは全ての犬に1、2人の担当者が付いて常に食事や体調の管理、訓練を行います。その後、日が暮れたら朝と同様に犬たちをグランドに出して運動、食事をさせてその日の任務は終わりです。でも日中の訓練でうまくいかなかった犬は訓練士と一緒にその後、自主練することもあります」。

ときにはオーバーリアクションも!
ワンちゃんには人間の感情までしっかり伝えること

―運動も食事も犬が先、基本的にワンちゃんファーストで全てが動いているドッグスクール。そんな環境で訓練するときも含め、日頃から犬と接するうえで必要な心得とは?

「人間以外の生き物を相手にしている以上、人間の思い通りにいかないことは多々あります。そんなとき、合わせるべきは人間の方なんですよね。それを踏まえて普段から、とにかく犬が楽しんでいるかどうか注意しながら訓練するようにしています。また犬は言葉を理解しているわけではないので、声の抑揚や表情、アクションでこちらの感情まで伝えることも大切です。号令を出したときに犬が成功したらちょっとオーバーなくらいこちらの〝嬉しい〟という気持ちを高揚した声や満面の笑顔で伝える。いけないことをした時も〝怒っているぞ〟という気持ちを声色や表情まで使って伝えることですね。私たちは飼い主さんへしつけの仕方を指導することもあるんですが、中には恥ずかしがって怒るのも、褒めるのも同じようなテンションでこなす人がいます。でもそれでは犬には伝わりません。
逆に感情まで犬に伝えることができれば、おやつやおもちゃなどのご褒美ツールがなくても、犬とコミュニケーションを深めることができます。競技会では基本的にご褒美の使用はダメなので、日頃からのコミュニケーションが試されます。そのためにも日常的に感情を伝える心がけが必要です」。

多数の競技会で入賞を果たしているジャーマンシェパードのデア(3歳/♀)は、安達さんにぴったりと寄り添い遊んで欲しくて待ちきれない様子。安達さんご自身もデアを見る眼差しが暖かく、周りから見ていてもデアを信頼しているのを感じます。

嘘がつけない犬だからこそ
訓練士としての経験値が大切になってくる

簡単ではない犬とのコミュニケーションについて、大切なものは「経験値」だそうです。
「こちらが伝えることも大切ですし、犬の表情や態度の変化にも気を配る必要があります。犬は言葉もわかりませんし、嘘もつけません。人間のように楽しいフリもできないので、こちらがデタラメなことをするとすぐに嫌な顔をしますし、楽しければ本当に楽しそうにする。その機微は学校で勉強しただけではわかりません、1日2日で習得できるものでもない。こちらが常に気をつけて観察するしかありませんし、とにかく経験がものを言います。
犬の体調管理も含め、うちのドッグスクールで働いている訓練士はそこまできちんとできるように育てています」。

これまでドッグスポーツで活躍するワンちゃんや盲導犬、また警察犬などの勇姿を伝えてきましたが、それらを表裏で支えている訓練士になる方法や心得についてお話が聞けた今回。犬とのコミュニケーション能力が試されるとあって、一筋縄ではいかない職業ですがスタッフの方々の笑顔やドッグスクールの雰囲気から、やりがいのある仕事であることが伝わってきました。
さて、次回は実際に安達さんのドッグスクールで受けられる訓練の内容などについてお話を伺いたいと思います。そちらも、乞うご期待!

横浜安達ドッグスクール

住所

〒241-0014 神奈川県横浜市旭区市沢町362

お問い合わせ

045-371-0209

ホームページ

http://adachidogschool.com/

広々とした敷地内になるグランドでの家庭犬訓練、高等訓練、審査用訓練に加えて、出張訓練やしつけ教室、犬の幼稚園やパピートレーニング、アジリティー教室も実施。1時間単位からのドッグラン、訓練グランド貸切も行っています。詳しくはHPからお問い合わせください。

text : Wakako Matsukura

photo : Masahiro Yamamoto

illustration : Masatoo Hirano

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