ユカヌバタイムス

19

Feb

HEALTH

素朴な質問やふと浮かんだ疑問に原田さんがご名答
獣医師・原田洋志さんに聞いてみよう!
Q:日本人の生活と相性のいい“犬種”っているんですか?

すでにワンちゃんと一緒に生活している人はもちろん、これからワンちゃんをおうちへ迎えたいと考えている人、またワンちゃんと接点はないけど「そういえばあれって、どうなの?」なんて、普段から湧いてくる疑問の数々。
とはいえ誰に、なんて聞いていいかわからない質問について、ロイヤルカナンのサイエンティフィックコミュニケーションマネージャーであり獣医師としてのキャリアを持つ原田洋志さんへ率直に投げかけてみました。
原田さんからすると「答えに困りますな(笑)」という質問についても、聞き手からすると「なるほど〜!」と体をのけぞるようなアハ体験がありましたよ!

サイエンティフィックコミュニケーションマネージャー/獣医師
原田洋志さん

Question

日本人の生活と“合う犬種”っているんですか?(東京都在住:35歳女性)

(相談者のコメント)犬と一言で言ってもさまざまな種類がいて、それぞれに性格が違ったりと個体差が大きいイメージがあります。でも近所では柴犬を見かけたり、最近では秋田犬が話題になったりと、日本を原産とする犬がいるのをみてふと「日本人には海外の犬より、日本犬の方が合ったりするのか?」と思いました。そもそも“日本人に合う犬種”っているんでしょうか?

―確かに柴犬や土佐犬、紀州犬、甲斐犬や四国犬など、数種類ですが日本生まれの犬種がいますよね。それらの犬たちは、海外からやってきた犬たちより、日本人の生活に馴染みやすかったり、性格の相性が良かったりするものなんでしょうか?

いえ、実は特に関係ありません(笑)。というのも、日本人のライフスタイルは今やかなり細分化されており、オーナーさん一人ひとりの暮らす環境や生活リズムはさまざまですよね。だから“日本人には日本の犬が合う”とは一概に言えません。

―そうなんですね。ついつい柴犬などは見た目にも慎ましく、おとなしくってお利口なのかなと思っていましたが、だからって一緒に暮らしやすいというわけでなはいんですね。

はい、もちろん個々の持つ性格によっても違いはありますからね。柴犬は忠誠心が強いと言われ、寡黙でおとなしく見えますが、一方で家族の中でも特定の人の言うことしか聞かず、じっとしていても頭を撫でようと手を出すとパクッと噛みつかれることもあります。またそんなワンちゃんが本来持つ特質は、人にとっての暮らしやすさとは別ですよね。

―確かに、人間目線で「おとなしいから一緒に暮らしやすいかも」と結論付けてしまうのは違う気がしますが……。では一緒に生活することになるワンちゃんをどうやって選ぶべきのでしょうか?

ワンちゃんと暮らしている方のなかに「(ペットショップなどで)目が合って“この子だ”と思った」とか「出会ったんです」という人が多いと思いますが、そもそも行き当たりばったりで一緒に暮らすワンちゃんを決めてしまうのはおすすめできません。
子犬のときはどんなワンちゃんも小さく、大型犬の子犬となると頭や手足が大きく身体バランスが赤ちゃんそのものでとっても可愛らしいです。でもどんな特質を持っていて、どのくらい大きくなるかを知らずに「可愛い!」というだけで連れて帰ってしまうと成犬になってから「こんなはずじゃなかった」となるわけです。
だから犬と一緒に暮らすと決めた段階で、まず犬について色々と調べることも大切ですし、なんならペットショップのスタッフさんやブリーダーさん、獣医さんに「これから犬と暮らそうと思っているけど、どんなワンちゃんがいいですか?」、「この犬種を飼いたいんですが、注意する病気やポイントはありますか?」と聞いてみること。

―ワンちゃんを連れていないのに、獣医さんにそんなことを聞いてもいいんですか?

僕たち獣医師のなかでよく話しているんですが、病気やトラブルに見舞われてワンちゃんをオーナーさんが病院へ連れてきますよね。そのとき「オーナーがワンちゃんのことを知らないばかりに、ワンちゃんがこんなことになるんだったら先に聞いてほしい」とみんな口を揃えて言います。ワンちゃんを飼い始めたら必ずどこかの病院へお世話になるわけですし、行きつけとする病院を探す意味でも事前に相談へ行くのはいいと思います。もちろん、忙しい時は避けるべきですけどね!

―なるほど、では「日本人なら日本犬を!」というより、自分の生活とワンちゃんの特質を照らし合わせて一緒に生活できるワンちゃんを探すのが理想ということですね。

その通りです。それはワンちゃんとオーナーさん、両方のために必要なことなんです。例えばダックスフンドはどうしても椎間板ヘルニアになってしまいますし、チワワは水頭症になりやすい。チワワなどと同じ小型犬でも、ジャックラッセルテリアは運動量が多いので、室内犬として生活させると途端にストレスを溜め込んでしまう。また単純に狭いワンルームでセントバーナードのような大型犬と生活しようとしても無理ですよね。
犬種や大きさによって患う病気が違えば、運動量やストレスのかかり方もまったく変わってきます。逆に一緒に暮らしたいと思う犬種がいるのならその専門家に話を聞いて、そのために自分のライフスタイルを見つめ直し、時には変えることだって必要だと思います。

―そうですね、人とワンちゃんの両方が気持ち良く生活できるために、人がしっかりとワンちゃんのことを理解するのは必要不可欠ですよね!

text : Wakako Matsukura

illustration : Masato Hirano

special thanks : Hiroshi Harada

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